芥見幼稚園(あくたみようちえん)芥見幼稚園(あくたみようちえん) MRS-NX

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 俳句の特徴に、季語・季題とよばれる季節の言葉が入り、日本固有の文化・情緒・自然を表現する大きな役割をしています。  季語は、自然と人々の生活との溶け合いのなかから生まれてきたもので、子どもたちが季語に親しめば親しむほど、日常は自然のなかにより深く入っていきます。

 毎月ごとに俳句を一句選び、今月の俳句として紹介します。  毎朝、クラスのみんなで音読して、身近な自然を詠んだ俳句に親しみ、自然と人とのかかわりを大切にする心を育みます。

 今年も、小林一茶おじさんの俳句を通し、改めて日本の自然の美しさや、けなげに生きている身近な生き物たちへ寄せる思いに触れてみましょう。 幼い目と耳とこころで、そんな日本のよさに気づいていけたらと願っています。




4月の俳句  「からからと 下駄をならして さくらかな」 一茶
今年も桜の季節・新しい始まりの時がやってきました。
寒い冬から開放され、一茶おじさんの時代、わらぐつから下駄に履き替え、カランカラン! 下駄の音の響きも心地よく、満開の桜の花の下をお花見に出かけたのでしょうね。
今の時代なら、♪くつがなる♪の気分でしょうか。

4月、新しい環境への不安もある中、わくわくした期待に気分も盛り上がり、足取りもリズミカルに弾みます。
そんなみんなを、応援するかのように、桜が咲いています。
心晴ればれ、前を向いて「なりたい自分」・「やってみたい事」に向け、歩み出す春4月の幼稚園です。

四季折々、自然に寄り添いみんな生き生きとけなげに生きています。
時代は変わっても変わらない、自然の一瞬の季節の美しさ愛おしさを詠んだ小林一茶おじさんの俳句を通し、生きる喜び・励ましをもらいましょう。



5月の俳句  「たけのこと なかよくあそべ 雀の子」 一茶
春から一気に初夏へと季節がずんずん進んでいきます。
幼稚園の子ども達の育ちだけでなく、草や木の芽が葉を広げ、小さな生き物たちが卵からかえり生まれ育ち、その成長ぶりが著しい5月です。

すずめのお宿と言えば、やっぱり竹薮ですね。
竹薮の中では今年、芽を出したばかりの竹の子君の周りを、同じく今年かえったばかりの幼いすずめの子がチュンチュン歩き回っています。
おしゃべりしながら、なかよくあそんでいるように見えます。
頭を持ち上げぐんぐん上へ上へと伸びようとしている竹の子君と、かえったばかりのすずめちゃん。みんなこれから世界を広げ大きく大きく育っていこうね。
なかよしの輪が広がる5月の幼稚園です。



6月の俳句  「青梅に 手をかけてねる 蛙かな」 一茶
梅雨入りを前に、かえる君たちの歌声が聞こえる季節です。
この季節の雨を「梅雨(つゆ)」と梅の字を充てるのは、この時期に梅の実が熟す頃であるという説があります。
梅の木林には青梅が実り、枝から落ちたのでしょうね。地面に転がったきれいな緑色した青梅に、これも黄緑色したあまがえる君が、腕枕をするように居眠りしていますよ。
今日は雨も降らず、新緑の色が目にやさしく、安心しきって眠っている子どものあまがえる君の姿が、ほのぼのとして、あどけなく可愛いですね。

幼稚園のみんなが、笑っているのは勿論、泣いていても怒っていてもちゃんと訳があり、親しみと愛おしさを感じる先生たちです。
それぞれの立場に立って受け入れあえる6月の幼稚園です。



7月の俳句  「しゃんしゃんと 虫もはた織りて 星迎え」 一茶
7月と言ったら七夕さまですね。
夜9時頃、東の夜空を見上げ、七夕の星を見つけてみましょう。
四等星以下の星の集まりの天の川がぼんやりと見えるその下に、彦星様(アルタイル星わし座)、上に織姫様(ベガ星こと座)が見えます。
織り姫星の左、天の川の中に輝く一等星が白鳥座のデネブ星です。
この3つの星を結ぶと夏の大三角形を構成し、見つけ易いです。

中国の伝説では、はた織りの上手な織り姫様と牛飼いの彦星様が、仲睦まじ過ぎたため、仕事に励むよう一年に一度七夕の日にしか会えなくなったと言われています。
その日を楽しみに、はた織りに励む織り姫様の思いを後押しするように、日が落ちると虫の音がまるではたを織るように ♪シャンシャンシャンシャン♪ と聞こえてきます。
一年に一度、二つの星の願いが叶うよう、応援しているように聞こえてきます。

一人ひとりの願い事・夢が叶いますよう、夜空を見上げふと自分を省みる7月の夜です。



8月の俳句  「夏の雲 朝からだるう 見えにけり」 一茶
夏休みと共に梅雨が明けそうな・・・本格的な夏の到来です。
しかし、明けても明けてなくても、今年も蒸し暑い夏がやってきそうです。
天気予報の熱中症情報を見ながら、朝から輝くお日様と、真っ白な入道雲に圧倒される毎日でしょうね。
地球温暖化の影響と言われますが、200年以上前の日本の夏も、「朝からだる〜う〜」の言葉が思わず出てくるくらい暑かったのでしょうね。
こんな朝から身構えないといけない暑さですが、受け入れしのぎ、夏を楽しみましょう。

輝く元気いっぱいのお日様と、もくもく湧きあがるソフトクリームのような真っ白な入道雲に、自然の大きなエネルギー・人の及ばない生命力を感じる8月、夏休みの朝です。



9月の俳句  「道問いに はるばる来れば かかしかな」 一茶
暑かった夏のエネルギーをいっぱいたくわえ、今年の田んぼにも少しずつ黄金色のお米がたわわに実りました。
苗代で苗を作り、梅雨前に田を耕し、水を張り、田植えし、草取りをし、台風から守り・・・、八十八の人の手をかけ大切に育てたお米が、収穫の時を待っています。
そんなお米を鳥たちから守るかかしさんが田んぼに立ち始めました。
今では「かかしアート」など村おこしに役立っているかかしさん達。まるで人が見張っているようなかかしさんの姿です。
つい、お百姓さんかと見間違えてしまいます。一茶おじさんも道を尋ねようとやって来たものの、よく出来たかかしにびっくりだったんでしょうね。

厳しい暑さを乗り越え、無事収穫の時を迎えようとする田舎の秋の風景に、ほっとした気持ちになれますね。
まだまだ暫く暑さは続くでしょうが、少しずつ何かが熟していくように、子どもたちの成長が期待される9月の幼稚園です。



10月の俳句  「秋の山 ひとつひとつに ゆうべかな」 一茶
まだまだ厳しい日差しが残りますが、朝晩はすっかり涼しく過ごし易く、秋の落ち着きを感じます。
日が暮れるのも随分と早くなり、重なり合う山々ひとつひとつに影が順々にかかっていく様子が美しくもあり面白く、時間を忘れ見入ってしまいます。
山にかかる影が濃く・長くなり、やがて闇に包まれ一日を「お疲れさま」と互いにいたわり合う夜を迎えましょう。

秋には春とは違い華やかな色はないかもしれませんが、同じ赤や黄色でもグラデーションが見られたり、不思議な変化のある色に出会えたり、秋ならではの美しい色を見つけられますね。
そんなことにも気づける落ち着いた充実した気持ちになれる不思議な季節・秋です。
子ども達にもあそびの中で、色々な違いや面白さに気づける秋、10月の幼稚園です。



11月の俳句  「子どもらが 狐のまねも 芒(すすき)かな」 一茶
大きな災害をもたらした台風の季節も過ぎ、ひんやりと秋が深まってきます。
自然の猛威の厳しさを前に、人間の無力さと、自然と共にある暮らしの中で、日頃より備えていく大切さを感じます。
あの大水が出た河原にも、秋にはすすきの穂が秋風を受け、美しく銀色に波打っていたでしょうね。

身近な道沿いや野原に尾花とも呼ばれるすすきの穂が咲き、その一本一本がキツネのひげのように見えたり、穂を丸め色々な形に作ってあそんだり・・・。
すすきは子ども達のあそび道具、変身アイテムとして多様に楽しめますね。
秋の木の実や色づいた葉っぱ、そしてふさふさしたすすきの穂や草の実は、子ども達にとってはあそびが広がる自然からの楽しい材料。
秋も子ども達のあそびも深まる11月の幼稚園です。



12月の俳句  「はつ雪や 机の上に 一握り」 一茶
北の方から初雪のたよりが聞かれ、暖かかった秋から冬の訪れを感じる師走を迎えました。
温暖化のせいでしょうか、積雪を見ることが少なくなったこの地方では、「初雪」と聞くだけで何故か心が躍りますね。
真っ白な雪が舞い散る様はいつもと違った世界を見るようで幻想的で、自然の美しさを感じますね。
さらに雪が積もったなら、集めて雪合戦、雪だるま、雪うさぎ、もっともっと降れば「かまくら」も作ってみたいな・・・・・。
雪あそびは、子どもにとっても大人にとっても、冬の一番の楽しみですね。
この冬、初雪が降ったならさっそく手で集めそのふんわり冷たい雪を握って、机の上に飾りましょう。そっと大切にしておきたい初雪です。

本格的な冬を迎え、寒さも厳しくなるこれからですが、その折々の季節・自然を楽しみながら、新しい年を迎える12月です。




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